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小山町 町長室

所信表明

所信表明(令和元年5月14日 5月臨時議会)

 私は、生まれ育った故郷の小山町に尽くしたいと考え47年ぶりに小山町に戻り、さる4月21日に執行されました町長選挙におきまして、多くの町民の皆様からご支持をいただき、小山町長に就任いたしました。
 町民の皆様からの町政刷新に対する大きな期待を感じますと同時に、町政を担う職責の重さに身の引き締まる思いであります。
 私は4期16年間、静岡県議会議員として県政に携わる中で多くの人と出会い、多様な場面に接し、政策提言や問題提起等を行って参りました。この経験を活かすとともに、生まれ育った小山町の発展に全力を傾注することをお誓い申し上げます。
 また、町議会議員の皆様におかれましては、先の選挙におきましてめでたくご当選されましたことに、改めてお祝い申し上げます。小山町が希望と活力あふれる元気な町になりますよう、町政運営に対しまして、一層のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

 我が国は、少子高齢化 人口減少という国難ともいうべき危機に直面しており、経済はもとより社会の様々な分野に影響が及んでおります。
 小山町におきましても、昭和35年の2万9千人をピークに、今年4月には1万8千472人と少子化、高齢化の波に打たれ、人口減少が進んでおります。この人口減少が続く我が故郷小山町ににぎわいを創出し、町政を活性化させ、世界遺産の町・小山町を全国、世界へ発信して参ります。
 町民が愛情に溢れ、住んで楽しく、住んで幸せを感じる理想郷・住民幸福度日本一の町の実現に向け一生懸命頑張っていく所存であります。

 それでは、私の目指す施策について、主な点を述べさせていただきます。

 まず一つ目は、町民が主役の町政であります。
 ふるさと納税(寄付金)につきましては、本町の対応について、総務省からルール違反という指摘を受け、マイナスイメージを全国に発信してしまいました。新たな制度の適用対象として認められるかどうか、正式な発表はまだありませんが、今後は、総務省の示す通り適正な運用を行い町内産品やサービスを返礼品として、清らかな富士山の町・小山町を、再び全国に発信するとともに、地場産業振興につなげて参ります。
 そして、基本的に、寄付金に依存した財政構造からの脱却を図り、健全な財政を堅持します。また、公平、公正な職務の遂行を確保し、住民に信頼される町政を確立するため、町長等特別職政治倫理条例や町職員コンプライアンス条例を制定し、健全な町政運営に努めます。町民の皆様の意見を聞き、県と緊密な連携の元、バランスの取れた町政の実現を図って参ります。

 二つ目は、安心・安全の確保、防災・減災のまちづくりであります。
 小山町は自然豊かな世界遺産富士山の町であるとともに、災害が起きやすい地形、土質であることから、適正な開発、保全、整備及び災害防止に係る条例等を制定し、治山、治水、土砂災害防止、地震対策を推進して参ります。

 三つ目に、社会保障・医療・健康・福祉施策であります。
 生んで良し、老いて良しのまちづくりを進め、町民福祉の最大化に努めてまいります。そのため、認知症対策、地域包括ケアシステム、かかりつけ医制度等を推進するとともに、お年寄りに安心な医療、看護、介護体制の整備を行って参ります。同時に、健康長寿・介護予防施策を構築いたします。

 四つ目に、経済・産業活性化・雇用創出施策であります。
 働いて良し、訪れて良しのまちづくりを進めます。まず、町内で事業を営む小規模事業所の振興条例を制定し、小規模事業所が活動しやすい環境を整備します。また、県との連携を密にし、町内への企業立地を推進して参ります。
 2020年に開催されますオリンピック・パラリンピック自転車競技につきましては、大会を成功に導くため全力を傾注するとともに、レガシーを構築し、サイクルスポーツ、モータースポーツの聖地づくり及びスポーツツーリズムを推進してまいります。

 五つ目に、住環境整備施策 住んで良しのまちづくりであります。
 道路、橋梁、水道等老朽化したインフラの長寿命化、耐震化を進めて参ります。都市計画税条例につきましては、廃止し、小山町の都市計画について、全体的な再検討を行います。

 六つ目は、教育施策 学んで良し、育てて良しのまちづくりであります。
 子育ての町「小山」「子ども達は町の宝」をスローガンに、子どもたちが安全・安心かつ、良好な教育環境で学ぶことができるよう老朽化した学校施設の計画的な整備をはじめ、スクールサポートスタッフ、スクールソーシャルワーカーなど専門スタッフの配置拡充、ICTの活用等を進めるとともに、教員の働き方改革を推進して参ります。
 また、小山町から世界に羽ばたくグローバルな人材育成、トップアスリートの創出、支援などの施策を構築します。さらに、スポーツ、文化・芸術振興基本条例を制定するなど社会教育、生涯学習のまちづくりを進めます。

 七つ目に、自衛隊との共存共栄であります。
 富士学校、富士教導団との緊密な関係を構築し、活動を支援するとともに、隊員の皆様及び家族が生活しやすい環境の整備に努めて参ります。

 八つ目に、未来の小山町のための施策であります。
 町民の皆様の意見を聴きながら、町名変更を検討し、世界遺産富士山の町・小山町を日本、そして、世界に発信していきたいと考えております。合わせて、広域連携に係る研究、検討を行って参ります。

 最後に、私は、町制施行70周年に合わせ制定された町民憲章を今一度見つめなおし、憲章に定める、「富士のもと、水と緑にめぐまれていることに誇りをもち、金太郎のように健康で、明るいゆたかな町」づくりを実現して参ります。

 以上申し上げてきましたが、これらの事業を推進していくには財政基盤の確立が必要であります。このためには、これまで以上に行財政改革を進め、費用対効果を常に念頭に置いて、徹底的に無駄をなくし、経費の縮減を図るとともに、事業の推進につきましては、それぞれの事業の重要性・必要性をかんがみ、優先順位をつけながら着実に事業を展開していく考えであります。
 令和の新時代を迎え、町民の力を結集し、町民が主役、町民が主体の新しい小山町を切り開いていくため、町民の皆様のご理解とお力添えをいただきますとともに、議員の皆様におかれましても、一層のご支援、ご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げまして、あいさつといたします。よろしくお願いいたします。