くらし・環境
平成20年度小山町「税に関する作品」受賞者
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習字の部
小山町長賞 湯山瑛子(明倫小)
小山町長賞 樽本妃奈(北郷小)
小山町長賞 込山くるみ(北郷小)
小山町納税推進協議会長賞 土屋萌々子(須走小)
小山町納税推進協議会長賞 伊倉一樹(足柄小)
小山町納税推進協議会長賞 鈴木 陽(足柄小)
ポスターの部
小山町長賞 山本貴央(北郷小)
小山町長賞 加藤早姫(成美小)
小山町長賞 湯山瑛子(明倫小)
小山町納税推進協議会長賞 稲 航洋(足柄小)
小山町納税推進協議会長賞 岩田みのり(明倫小)
小山町納税推進協議会長賞 齊藤那由多(足柄小)
作文の部
小山町長賞作品
税に対する感謝
小山町立小山中学校3年 湯山貴弘
「今日の診察料は無料です。」
この言葉は僕が風邪をひいた時、病院で診察を受けた後に言われた言葉です。なぜか得したような気持ちになった反面、どうして診察料が無料になったのか疑問を抱きました。
そこで自分なりに調べてみることにしました。すると僕たちが住んでいる小山町では、今年の4月から通院にかかる医療費が町税等による税金によって負担されるため、中学生まで無料になっていたことがわかりました。早速このことについて母に尋ねてみると、
「みんなが税金を納める上で成り立っていることだから、税金に感謝しないと。」
と言っていました。確かに日本国憲法第30条にもあるように、国民には納税の義務があります。そしてこの義務は、納税者にとっては当たり前のようなことですが、僕たちのようにまだ税金を納めていない者にとっては、この義務を果たすこと自体が大きな意味を持ちます。社会や身近なところで貢献しているヒーロー的な存在だと僕は思います。
この他にも小山町の財政について調べてみると、歳出の4分の1を占めている総務費は、交流人口の拡大を図るため、国道沿いに「道の駅」の建設事業で約6億6千万円、特色あるまちづくりを目指して、須走まちづくり整備事業に約4億3千万円もの予算などが組まれています。また、僕たちの通っている小山中学校の改築工事費、4千万円も総務費から出ていることを知りました。これから本格的に始まる校舎の改築には、来年度以降、もっと多くの予算が組まれることでしょう。
このように、住み良く町民から愛されている小山町ですが、それを支えているのは税金であり、いかにこの税金が重要なものかということを痛感しました。
僕たちにとって、税金は必要不可欠なものですが、あまり表だって出る機会が少ないためか、日頃税金に対して意識していないことが多いです。しかし、税金に対して意識を持つと持たないとでは、大きく意味が違うと思います。普段何気なく使っている教科書や机、僕たちの生活や安全を守るための警察・消防、市町村のゴミ処理、道路や公園といった公共事業など、まだ数え切れないほどありますが、これら全て税金で負担されています。そのおかげで僕たちは安全で心豊かな生活を日々送れているのです。ですから、税金に対して意識を持つことは、感謝の気持ちを表すことにつながっていくと思います。
いつか僕も就職をし、納税者として税金を納める立場になったら、今まで税金から受けた恩を返し、僕の好きなこの小山町を少しでも繁栄させることのできる、一人の納税者になりたいです。そして、税金が明るい未来へと続く架け橋になっていることを心から願います。
小山町長賞作品
積極的に納税するために
小山町立北郷中学校3年 山﨑省吾
僕たちの生活は、税に囲まれています。もし、これで税がなくなってしまったら、今のような豊かな生活ができなくなってしまうでしょう。
先日、テレビをつけると、消費税が上がるという内容の番組が放映されていました。日本の消費税は、世界の先進国と比べると、低い方です。高いと反対する人もいるかもしれませんが、スウェーデンは25%です。日本の5倍です。ですから、決して日本の消費税は高くないのです。
また、ガソリンの値上がりが話題になっています。ガソリンの暫定税率を巡って、国会でも議論がなされました。結局、暫定税率が復活して、結果的には高いガソリンに戻りました。また税の問題だけではなく、ガソリンそのものの値段が上がり、国民の消費生活を圧迫しています。自動車の利用をやめ、電車を利用する人も増えたと聞きました。
この暫定税率をやめれば、ガソリンは50円ほど安くなります。そうなれば、家計への負担は少し軽くなるでしょう。しかし、地方では、この税源で、道路工事が進んでいると聞きました。この暫定税率をなくせば、当然地方の道路工事が進まなくなります。都市部と地方の社会資本の格差がより拡大することになります。都市部は道路が完備され、その拡張の必要性をあまり感じないかもしれませんが、地方はその逆です。僕の家の近くにも、通りにくくなっている道路があります。暫定税率がなくなると、このような道の補修も進まなくなるのかもしれません。
このように考えてみると、暫定税率をなくしてガソリンを安くする方が国民のためになると思う反面、地方からすると、そのために道路工事が行き詰まるという問題が生じます。この税金は、自動車運転者が負担しています。多少ガソリンが高くなる結果を招くとも、自動車運転者が道路にかかるお金を出し合うことは、受益者負担という視点から、必要なことではないでしょうか。
税を支払ったり、負担したりするのが嫌だというのは、税の使われ方やその意義について知らないからではないでしょうか。僕も以前は、消費税を払うのが嫌でした。しかし、このように税金のしくみと意義を知ることで、税を負担するのは、国民生活を豊かにするために、いたし方ないことだと思えるようになりました。暫定税率にしても、その仕組みや意義をしっかり知ることで、進んで負担に応じる気持ちが生まれてくると思います。僕も暫定税率について、自分なりに考えを深めることによって、将来の納税に積極的に参加しようという気持ちがめばえました。
小山町長賞作品
自己本位ではない税金
小山町立北郷中学校3年 渡邊亮季
僕は以前、学校の帰り道で、おばさんと道路工事をしている人の会話を耳にしました。その中でおばさんが、工事をしている人に、
「そこが終わったら、次にうちの前の道路を広げておくれよ。」
と言っていました。工事の人が、
「それはできない。」
と断ると、おばさんは、
「あんたたち、わたしは税金を払っているのよ。しっかりやってくれなきゃ、税金を払う意味がないじゃないの。」
と怒っていました。その時の僕は、おばさんの言うことが正しいのかもしれないと思いました。そこで家に帰り、父にそのいきさつを話し、父の考えを聞いてみました。父は、
「税金というのは、国民全員が納めているものだ。亮季だって、物を買えば消費税を払っているし、お父さんだって、給料にかかる所得税を払っている。みんなそれぞれ何らかの形で、税金を負担している。だからと言ってみんながみんな「自分の家の前の道路を直してくれ」と言ったら、工事の方が何人いても足りないだろう。だから、その使い道については、いろいろな検討がなされて、国民に平等に使われている。いくら税金を負担しているからと言って、自己本位な使い方はできないんだよ。税金は、小中学生が勉強するためや国民が安全で豊かな暮しをするためにも使われているんだよ。」
父の言葉を聞いて、僕は税に対し、ずっしりと重いものを感じました。
次の日も工事のおじさんとおばさんが言い合いをしていました。おばさんはかなりの剣幕でおじさんにくってかかっていました。僕は昨日の父の話を思い出し、勇気を出しておばさんにこう話しかけてみました。
「おばさん、税金はみんなが住みやすいように納めているんだから、個人的なことでは、税金を使うことはできないと思いますよ。」
すると、おばさんは、
「子供のくせに生意気ね。誰が学校へ行かしてあげてると思っているのよ。」
と怒りながら、帰っていきました。そして、工事のおじさんが、
「ありがとう。君の言っていることは、正しいよ。」
と、うれしそうに話してくれました。僕は、おじさんの言葉で、動悸が激しくなった胸を落ち着かせることができました。
税金は、多くの納税者によって成り立っており、「一華開五葉」という言葉に象徴されます。一つの花を咲かせるためには、五つの葉が必要だということを念頭に入れ、将来僕も、納税者として、進んで税金を納めていきたいと考えています。それが、国や僕たちの暮しを豊かにすることにつながると思うからです。
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問い合わせ
税務課
電話 0550-76-6103