再始動にむけて

 【私はかつての政治活動で、行動を共にする仲間を政策集団《我他彼此船》と名付けた。
 我他彼此(がたひし)とは、自分・他人・あっち・ここ。辞書で引くと「物事が対立して決着しないこと」と負の意味を含む。多様な考えの中から最良の道を築くのが政治の役割と考え、あえて使った。
 仲間は、方向性を見出すその磁石(らしんばん)に私を選んでくれた。皆さんから負託を受けた者の責任は更に重く、片時も忘れてはならない。町民が理想郷に着岸でききるよう、自分という磁石(らしんばん)を磨いていきたい】

 12年前の最初のコラム「らしんばんの由来」を懐かしく読み返してみた。
 世界中がコロナ禍に見舞われた。そして、ウイズ・コロナ。小山町も次の節目に向かい再びスタートした。
 私は先ず、機構改革で新たに政策監を設けた。役所は往々にして縦割り行政になりがちだ。政策監にはこの縦割りに横串を通すという重責を担った立場で、職員が共通認識を持ち、スピード感のある横展開の行政を委ねる。
 目指す方向は町民のより良い暮らし。明るい兆しが見え始めた今日、「我他彼此」と切磋琢磨しながら、町民と行政が協働して歩んでいきたい。