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小山町長賞作品
題名「自己本位ではない税金」
小山町立北郷中学校3年 渡邊亮季
僕は以前、学校の帰り道で、おばさんと道路工事をしている人の会話を耳にしました。その中でおばさんが、工事をしている人に、
「そこが終わったら、次にうちの前の道路を広げておくれよ。」
と言っていました。工事の人が、
「それはできない。」
と断ると、おばさんは、
「あんたたち、わたしは税金を払っているのよ。しっかりやってくれなきゃ、税金を払う意味がないじゃないの。」
と怒っていました。その時の僕は、おばさんの言うことが正しいのかもしれないと思いました。そこで家に帰り、父にそのいきさつを話し、父の考えを聞いてみました。父は、
「税金というのは、国民全員が納めているものだ。亮季だって、物を買えば消費税を払っているし、お父さんだって、給料にかかる所得税を払っている。みんなそれぞれ何らかの形で、税金を負担している。だからと言ってみんながみんな「自分の家の前の道路を直してくれ」と言ったら、工事の方が何人いても足りないだろう。だから、その使い道については、いろいろな検討がなされて、国民に平等に使われている。いくら税金を負担しているからと言って、自己本位な使い方はできないんだよ。税金は、小中学生が勉強するためや国民が安全で豊かな暮しをするためにも使われているんだよ。」
父の言葉を聞いて、僕は税に対し、ずっしりと重いものを感じました。
次の日も工事のおじさんとおばさんが言い合いをしていました。おばさんはかなりの剣幕でおじさんにくってかかっていました。僕は昨日の父の話を思い出し、勇気を出しておばさんにこう話しかけてみました。
「おばさん、税金はみんなが住みやすいように納めているんだから、個人的なことでは、税金を使うことはできないと思いますよ。」
すると、おばさんは、
「子供のくせに生意気ね。誰が学校へ行かしてあげてると思っているのよ。」
と怒りながら、帰っていきました。そして、工事のおじさんが、
「ありがとう。君の言っていることは、正しいよ。」
と、うれしそうに話してくれました。僕は、おじさんの言葉で、動悸が激しくなった胸を落ち着かせることができました。
税金は、多くの納税者によって成り立っており、「一華開五葉」という言葉に象徴されます。一つの花を咲かせるためには、五つの葉が必要だということを念頭に入れ、将来僕も、納税者として、進んで税金を納めていきたいと考えています。それが、国や僕たちの暮しを豊かにすることにつながると思うからです。
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