小山町 町長室 おやまを導くらしんばん

らしんばん(町長のエッセイ)

長期療養に思う

 3月末、例年受けている人間ドックをうけた。 検査後に画像診断医のもとへ案内された。いつもと違う流れだ。部屋に入るとモニターに検査画像が映し出されていた。

 「ここに若干の変化があります。膵臓がんの疑いです。精密検査を」との告知。

 一瞬「えっ!」と声なき声。しかし「エコーの先生がこの段階でよく見つけてくれました」という医師の言葉に“よし、負けてはいられないぞ“と、前向きな気持ちに切り替えた。

 手術の翌日、一般病棟に移ると、すぐさま歩き始めた。それがリハビリということで、病棟8階から望む東西南北の景色に癒され、励まされながら廊下を歩いた。数日後、点滴がなくなると、今度は外庭にリハビリの場を移した。ただ歩くだけでは面白みがない。目標を定め1万歩、1万5千歩、2万歩と伸ばしていった。

 季節は春から初夏へ。入院時はツツジがきれいに咲いていた庭に、初夏の草花が次々と姿を現し、退院の頃には見事なバラが、花と香りで楽しませてくれた。

 町のがん検診の受診率は、高くない。「体調も悪くないし、大丈夫」という楽観は禁物。1人でも多くの人に検診に足を運んでいただきたい、と切に願った1カ月余だった。

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