小山町 町長室 おやまを導くらしんばん

らしんばん(町長のエッセイ)

ホタル(2012年7月)

 里山にホタルが飛び交う、子どものころの原風景を取り戻したい。こんな思いを持つようになった。

 きっかけは桑木の「山久荘」。玄関先でホタルの幼虫を育てているのを見せていただいた。餌のカワニナは商売のワサビの天敵。それにも関らず、ご主人は自園で育てている。熱い心意気を頼もしく感じた。今ホタルが飛び交う山久荘の森は、幻想的で人々の心を和ませる。清らかな水を好むカワニナを育てるには、水田の減農薬が欠かせない。ホタルが生息する環境をつくることは、昔ながらの農村環境を保つことにも繋(つな)がる。

 町制100周年の今年、未曽有の水害からの復興の証しに、ホタルを出現させたい。幸いなことに、法人から多額の寄付をいただいた。県の補助金も加えて、今年の2月末に、東京都の板橋区ホタル生態環境館の指導の下、ボランティアや職員たちが総合文化会館前の多目的広場横の流れで、ホタルの里作りを試みた。6月中旬、ホタルの里で1匹を確認したとの報告が入り、喜びと安堵に包まれた。

 この取り組みを成功事例に、涼みがてらホタルを観察できる水辺を町内に増やしいこうと、職員とホタル愛好者が協働して取り組んでいくチームも発足した。

 「ほーほーホタルこい」子供の声が聞こえてくるように頑張りたい。

込 山 正 秀

(「広報おやま」2012年7月号)

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