| ●特別名勝富士山 富士山は、日本の象徴であり、世界に類のない名山です。 国では、いつまでもこの富士山の姿を残そうとして、名勝中の名勝として「特別名勝」の指定をして、保護につとめています。 この日本人の心のよりどころしている富士山は、万葉のむかしから今日まで、山部赤人をはじめとして、数多くの人によって歌によまれ、詩に文学に表現されています。また、葛飾北斎、歌川広重をはじめとして、日本人画家のの多くが、一度は絵に描いています。 富士山は名山というだけでなく、ふもとに数多くの貴重な自然を擁しています。その中で、溶岩洞穴、溶岩樹型、富士山原始林など18件が天然記念物の指定受けています。特別名勝指定は昭和27年です。 |
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| ●富士山の成り立ち 富士山はもともと海底火山で、箱根火山や愛鷹火山よりも新しいものです。海底に少しずつ溶岩や砂れきが積み重なり、それが隆起して富士山の土台が作られました。その上に、最初に噴火したのが小御岳(こみたけ)火山です。(50万年から77万年くらい前といわれています)、次いで、今から2万年ほど前、古富士火山が噴火して、広い裾野をもつ今の富士山の原形が作らました。 その後、1万年ほど前になると、数百回に及ぶ大噴火がくりかえされ、溶岩を流したり、火山れきや火山灰を降らせたりして、小御岳火山や古富士火山をほとんど埋め尽くしました。そして、5000年前、コニーデ式の火山をつくりあげました。 これが、現在の新富士火山です。 |
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| ●富士山の雲 富士山のふもとの農家にとって、富士山にかかる雲は、明日・明後日の天候を知る重要な手がかりでした。 「富士山に笠雲がかかれば雨が近い」ことを知り、「夕方、山晴れて雲がなければ明日晴れる」ことを知りました。 これらは、先祖から語り伝えられた知恵でした。また、富士山にある雲は、その美しさを一層ひきたたせ、あるときは神秘的な気高ささえ生み出します。
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| ●富士山の植物 植物は種類によって、生育する土地の高さが大体決まっています。 500m以下の丘陵地帯には、カシ、シイなどの林があります。500mから1000mの山地帯には、広大なススキ草原があります。 1500mから2500m以上の高山帯には、カラマツ・ダケカンバなどの林が多くあります。 富士山は、約5000年ほど前に噴火を繰り返してできあがった山です。当時は、全体が溶岩と砂・火山灰でできていました。 地面はすぐ乾き、栄養分もなく、加えて風も強く、とても植物が生える条件ではありませんでした。それに平地にそびえるような山なので、他の山から種子が風で運ばれるようなことも少なかったようです。 現在生えている植物は、荒地でも生きられる植物が、ふもとから少しずつ取りついたものが始まりと考えられます。フジアザミ、オンダテ、ミヤマイタドリ、ムラサキモメンヅルなどがそれらです。これらの植物は、根を深く広くはって安定させ、少ない水分を吸収して生きる強い生命力を持つものばかりです。 これら開拓者のような植物が生えると、地中に栄養物がたまり、砂も根の力で砕かれ、他の植物も生えやすい条件となりました。 そうなると、日当りを好むカラマツやダケカンバなど木が生え出し、開拓者のような植物は追われ、更に上に上がります。日当りを好む木も、その下から生え出し、高木となるシラビソ、コメツガなどに日当りを奪われ、さらに上に上がります。 こうして、富士山の植物は、開拓と乗っ取りを繰り返し、上へ上へと発達してきました。 現在、開拓者のような植物は、5000年かかり、3300m付近までたどりついています。しかし、御殿場口登山道付近は、宝永の噴火後300年しかたっていないため、他に比べずっと低くなっています。 現在、富士山に生えている植物は、種子植物約1200種、シダ類約100種、こけ類約400種、きのこ類約200種といわれています。 この中には、フジザクラ・フジアザミ・フジハタザオというように富士の名を冠したものが多くあります。これらは富士山で最初に見つけられたから、とか、ここに多く生えているから、ということで名付けられたものが大部分です。富士山固有の植物はフジハタザオなどわずかです。 |
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| ●富士山の動物 富士山は長い間、動物の天国でした。しかし、ふもとに人が住みつくようになると、次第に減少し、今はわずかしか住んでいません。 現在、約40種類の動物が住んでいます。 |
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